吹くだけじゃなく、弾くこともある
先日、久しぶりにアップライトベースで演奏現場に出かけてきた。
僕がトランペットだけでなく、ベースも演奏することについては、前に書いたことがある。
「ベースって、あのギターの大きいヤツね」と思ったのなら、それは不正解。ベースはベースでも、ただのエレキベースじゃ無い。僕のアップライトベース YAMAHA SLB-100って、こんな楽器。
そう、コントラバスの胴の部分を取り除いたみたいなエレキベースで、コントラバスと同じく、弓で演奏することもできる代物。長さは180センチくらいで、運搬時の重量は15キロくらいある。
それにしても、トランペットもサックスも演奏するのに、なぜこんな大物楽器に手を出しているのか? その理由としては、高音楽器であるトランペットを演奏している反動で、低音への憧れが大きいことと、深夜に自宅で練習してもOKという2つの要素が大きい。なにせ共鳴する胴が無いので、アンプに繋げないで弾くならば、音はごく小さい。このため、会社から帰宅して、とりあえず何かしら演奏してみたいが管楽器を抱えて外出する気力の無い時に、非常にありがたいのだ。
このアップライトベースを弾き始めて、おおむね8年くらいになるが、今でも毎日、出勤前に少し弾いている。弦の張力が強くて、慣れないとすぐ指が肉刺だらけになってしまうので、こまめな練習が欠かせない。
さて、久しぶりに演奏現場でアンプに繋ぎ、音を出した。そして思い出した。もう何年も弦を張り替えていないことに。
エレキベースだと、早い人は3か月くらいで弦を交換する。コントラバス(アップライトベース)だと、半年くらいが一つの目安。だが僕は、アンプを通さず、練習にしか使っていないので、もう4年は放置したままだ。
前回の交換のときに、どうせ何年も張り替えないだろうからと思って、すごく剛性の高い弦(スピロコアのハード)を張った。当初、相当に硬い弦だったので、今にいたってもそのハードさは、そこらへんのコントラバスの弦に引けを取っていない。だが、音という面からはボチボチ張り替えるほうが良さそうだと、アンプからの音を聞いて反省。
というわけで、またスピロコアを購入。この弦、ジャズでコントラバス(ウッドベース)を演奏する人にとっては定番中の定番。僕も、あれこれ選択肢で悩んでも結果は大差ないだろうからと思い、この定番に乗っかってみた。ただし今度は弦の剛性は、ハードではなくミディアムにしている。先日の演奏現場では、2時間持たずに肉刺ができてしまった。もう少し指に優しい弦にしたので、次回は2時間演奏しても平気だと思いたい。