新・桂庵雑記

Jazz演奏やロードバイク、山や海など、桂庵(けいあん)が趣味に関することを書き散らしてます

尾瀬・富士見下ルート(公衆トイレ故障中)

梅雨の最中の6月23日、久しぶりに尾瀬を歩いてきた。

 

以下の5つが、尾瀬主要部(尾瀬ヶ原尾瀬沼)に入るための主な入山口。

 群馬県側:鳩待峠、大清水、富士見下

 福島県側:御池(燧裏林道経由)、沼山峠

 

交通の便や、尾瀬主要部へのアクセスの近さから、鳩待峠が最も利用者の多い入山口となっていて、僕も何度か鳩待峠から入山したことがある。だが今回は、これまで歩いたことがなく、上記のなかでもマイナー度で1・2を争う、かつてのメインルート、富士見下をスタート地点とした。何せ、今では公共交通機関が通っていないらしい(何年か前までは1日に4便くらい、尾瀬戸倉からバスが通っていた)し、富士見峠を経由した尾瀬主要部への距離が長いので、鳩待峠の便利さを知ってしまったら、なかなかこちらを使おうとは思わないだろう。実際、富士見下の駐車場は僕の出発時点で車が3台、下山時点で6台。僕が富士見峠へ向かう最中は、1人も出会わなかったし、下山途中も3組くらいしか逢ってていない。富士見峠で、鳩待峠から登ってきたらしい登山者6組くらいに逢っているが、尾瀬ヶ原尾瀬沼の人の多さに比べると、いないも同然(さすがに言いすぎか)

 

さてここで、富士見下ルートを使ってみようかとご検討中の方に、重要かもしれないお知らせ。2018年6月23日現在、富士見下の公衆トイレは、水漏れのため大便器が使えません。つまり、大きい方の用足しは、戸倉で済ませるか富士見峠まで我慢するということ。

 

今回の目的地はアヤメ平。歩行時間を考えると、鳩待峠からの方が早いが、一度は富士見下ルートを経験しておきたかったので、敢えて富士見峠経由とした。深夜に富士見下駐車場に到着して、5時30分に出発。

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富士見下から富士見峠までの間は、自動車が通行可能な林道をひたすら進む。7キロで570メートルを上がるから、平均斜度は8度くらい。砂利が結構浮いている区間が多い。

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今回、天気予報が午後から雨と報じていたので、下山時間を短縮するために折り畳み自転車を持参。漕いで登るには斜度が厳しいので、押して上がった。だが、砂利の抵抗が想像以上に大きく、進むのは決して楽ではない。背負子で背負って運ぶ方が楽では無いかと思ったくらい。

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林道の終点が、富士見小屋跡の残る富士見峠。他の登山者が「ここで買い物できると思ったのに」と話していたが、何年か前に営業を休止している。ただし、公衆トイレ(画像の奥)は問題なく使用できるし、トイレットペーパーまで完備していた。

ここに自転車を置いて、尾瀬らしい地域へと足を進める。

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そして、今回の目的地、アヤメ平に到着。富士見峠からは1キロくらい。遠くに見えるのは、その山容を僕が一番好む燧ケ岳。尾瀬ヶ原を囲む山域の尾根部分に広がる平原なので、少し風が強い。

f:id:jazzwombat:20180624094245j:plain尾瀬ヶ原でのピークはとっくに過ぎているが、ここではわずかに水芭蕉がその姿を残していた。

 

9時を過ぎたので、来た道をとって返す。富士見小屋跡で自転車を準備し、いざ林道を下山開始。すぐに思ったのは、やはりここはMTBのようなサス付きの悪路用自転車が望ましいということ。ガレた道で、時々道を横切る排水路の段差があったりするので、あまり車輪が小さいと振動をコントロールできず危険。僕のブロンプトンは16インチなので、充分気を遣えば何とかなるが、これより小さい車輪で、かつブレーキがキャリパーやVブレーキだと、コントロール不能に陥る可能性の高い場所がある。林道のほとんどの区間が、片側は崖なので、コントロール不能になったら、滑落して重傷を負っても不思議ではない。

 

昔、自転車でヤンチャしていたころの感覚を思い出しながら、浮いた砂利で滑るタイヤをコントロールしつつ林道を下る。キャリパーブレーキだと、手がつらい。油圧ディスクブレーキが欲しい。そんなことを思いながら進み、富士見下には10時15分に到着。

 

きっと次は、鳩待峠か沼山峠から入山するだろう。やはりアクセスは楽な方が良い。