新・桂庵雑記

Jazz演奏やロードバイク、山や海など、桂庵(けいあん)が趣味に関することを書き散らしてます

Amebloからブログを移転しました

ずっとブログサービスはAmeba blogを使っていたのですが、スマートフォンで自分のブログをチェックする時に、やたらと余分な広告類が多かったため、引っ越しすることにしました。

旧ブログはこちら

http://ameblo.jp/divewombat/

2016年5月にブログを再開して以降の記事は、こちらへ転写・移行します。当面はこちらでよろしくです。

 

 

 

 

ロードバイクあるある(1)

 

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 ロードバイクを買ってから半年以上が経過したのを機に、それまでは知らなかった、この世界の「あるある」を書いてみます。

  • 色々なパーツ(サドルとかハンドルとかホイールとかフレームとか)を別のものに交換してみたくなる。ふと気が付くと、交換で余ったパーツで、もう1台ロードバイクを組むことができたりする。

 

  • サドルでお尻が痛くなりにくいよう、レーサーパンツ(レーパン)という尻パッド付きのタイツを履くのだが、ノーパンで履かないと股ずれを起こしやすい。最初はパンツの上から履くが、そのうちノーパンで履くことが気にならなくなる。

 

  • お尻が痛くならないサドルを求めて、次から次へとサドルを買い替える。「サドル沼」と呼ばれるらしい。

 

  • 自転車を買った時に付いてきたホイールを、もっと軽いものに換える。結構走りやすくなるのだが、最初の交換で安めのホイールを選択した方に多い現象とし て、もっと良いホイールを求める欲望に火が付き、結果としてホイール交換を繰り返してしまうことがある。この場合、交換回数とホイールの価格は比例するこ とが多く、また、軽くなる割合とその価格差の間には高いレバレッジがかかっていることから、交換回数の二条に比例して財布は軽くなる。

 

  • 自転車のパーツ軽量化を指向してしまう。強度が同じで軽いパーツということは、より高いパーツということも意味するため、俗に100グラム1万円の法則 (投資額1万円あたりの軽量化効果は100グラムという説)と言われることもあるくらい、これには金がかかる。しかし、それより先に自分の体重を落とす方 が、よほど投資効率が良いという事実から目をそらしている人は、私も含め、多い。

 

  • 最初は自転車に10万円以上を高いと感じていたのに、ロードバイクに乗って半年も経てば、50万円くらいは普通に有り得ると感じてしまう。

 

 

  • 「フレンチ」と聞くと、バルブの規格のことがまず頭に浮かぶ。

 

  • 「自転車で100キロ走ってきた」と聞いても、凄いとは思わない。


まだまだ他にも、あるあるネタは沢山存在すると思うのですが、今回はここまで。

 

メイン楽器はトランペットだと強調しておこう

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サックスについて書くことが多いが、たまには本業の楽器のことも書いてみよう。

 現在、トランペットはB♭管が5本ある。このほか、ポケットトラ ンペットが1本、フリューゲルホーンは2本、他の金管楽器もあるので、金管楽器だけで10本所有している。でもまぁ、これくらいなら少ない方かもしれな い。知人は滅多にフリューゲルを吹かないのだが、それでもフリューゲルだけで6本持っていると言っていた。

 画像は、メインで使える楽器だけ3本を撮影したもの。支柱の数が 2-1-0 と連番になっているのは、別に狙った訳じゃない。

  一番下のラッカーの楽器は、ヤマハのYTR-6310Zという、今でも販売されている現行モデル。これがまた、極端な性質の楽器なのだが、僕はこれで喇叭 (らっぱ)を始めている。何が極端かというと、楽にバリバリ鳴るということに重点を置いて作られているところ。マーチングに向いているとのことで、アメリ カではZ(ズィー) Horn という呼称で有名らしい。この楽器、とにかく軽い。1キロも無いので、重量級のBachを持った後など、その軽さに感謝感激雨あられといったところ。当 然、管体の金属板は薄い。だから簡単にバリバリ鳴る。楽で良いのだけれど、これで深みのある音を出そうと思うと、それはそれで技量が必要だということに、 喇叭を始めて1年たってから気が付いた。この楽器を使っている間、自分の出す音が嫌いで、サックスを始める後押しをしてくれたという意味では、ありがたい 経験でもある。

 ただし、この楽器が悪い楽器ということではない。この楽器でジャズ演奏の仕事をこなすプロの方もいらっしゃるので、全ては腕前の問題なのだ。

 真ん中は、6310Z の後のメイン楽器となったSchilkeの S32 SP というモデル。新品で買うと、かなりの値段が付くものだが、中古で買ったので、それほどの散財はしていない。これは良いものだ。

  素直な楽器なのだが、懐が深い。だから、多少雑に吹いても、それをカバーしてくれる。これまでの僕のライブ演奏は、ほとんどがこの楽器を使っていた。この 楽器で演奏していて、下手を打っても、誰も楽器が悪いためとは思わない。全て自分の腕前に起因すること。自分にも他人にも言い訳できない楽器ということ で、退路を断つ思いで入手したことを思い出す。


 ちなみにSchilkeというのはアメリカの工房なのだが、ヤマハがトランペットを作り 始めてしばらくの間、提携していたところでもある。このため、ヤマハのトランペットの中にはSchilkeの影響が感じられるモデルが複数あり、 6310Z もその一つだった。だから、6310Z からSchilkeに楽器を換えた時、あまり違和感は無い。重さも、軽い部類に入るだろう。

  これに対し、違和感があったのは、一番上に写っている楽器と、その楽器を買うときに下取りに出したBachの喇叭。Bachといっても、台湾製Bachや 定番180ML37SPとかではなく、ウィンドボナというレア物だった。ウィントン・マルサリスはモネットを使っているが、それより前に使っていたのが、 そのウィンドボナという楽器。これがまたジャジャ馬で、僕ごときでは扱いきれないと諦めて手放した。

 では、そのジャジャ馬を下取りに入手した一番上の楽器は何か?

 これも、ある意味で恐ろしい楽器なのだが、それについてはまた書く機会があるだろう。

取り越し苦労の確率は9割以上であって欲しい

ロードバイク乗りとして想像して欲しい。自転車に起きるトラブル、何が二番目に困るだろうか。

パンクはよくあるトラブルだし、ママチャリだと面倒だと思うが、ロードバイク乗りの場合には事情が違う。パンク修理セットを持参していることが普通なので、手間は多少かかるものの、上位には入るほどの困惑度合いではない。

何と言っても一番目は、ブレーキが効かなくなること。これは命にかかわるので、真面目にヤバい。

で は、いよいよ二番目。それは、ペダルを漕いでも自転車が進まなくなることではないだろうか。そうなる原因は、主に二つ。チェーンが切れるか、後輪の車軸で ラチェットが機能しなくなるか。チェーン切断の場合、チェーンカッター付きの携帯工具を持っていれば、なんとかならなくも無い。しかし、ラチェットが機能しなくなったら、普通はお手上げだ。

先日から使っているカンパニョーロ製のホイールだと、ラチェットの爪を立てるためのバネが折れると、 ラチェットが機能しなくなるらしい。ロードバイク乗りのブログを見ていると、山奥でそんな経験をした方もいるようだ。大勢で走るのであれば、まだ対処でき るかもしれないが、僕の場合は基本一人で走っているから、同様のトラブルに見舞われた場合、延々と山道を自転車を押しながら歩く以外に選択肢は無い。順当 ならば、この後は自転車屋に立ち寄り、修理を依頼することになる。

しかし、自転車屋までたどり着いたとしても、次なる罠が待ち構えている。カンパニョーロやフルクラムなど、ロードバイク向けのホイールハブの部品を、普通の自転車ではストックしていないのだ。

さすがに、遠距離の出先でこういったトラブルは勘弁してほしいが、そのために対応策は考えている。それがこれ。

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ラチェットスプリング、正式名はフリーボディ用ポールスプリングの5本セット(なぜ5本も要る?という声が聞こえるような気もするが)

部品の型番は5-FH-RE114だが、フルクラム(カンパニョーロの子会社)用は別の型番になっているらしい。

密林で探したら、一か所だけ扱っているところがあった。このスプリングを1本、パンク修理セットと一緒に搭載しておけば、自転車屋から先は自走可能だし、レンチと工具まで搭載すれば、その場で修理も可能。

ここまで用意するヤツは少数派なんだろうけれど、夜間や山奥の走行を想定する身としては、準備せずにいられない。これが「取り越し苦労」と揶揄されているうちが華だ。

 

Only One の曲がもたらす幸福感

最近、こんなサイクルジャージを買ったのだが、メーカーの説明書きを見ると「半袖ジャージ グレンチェック グラファイト」と書かれている。

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なに? グラファイトだと?

 

 

僕と同世代であれば、「グラファイト」という単語に反応して、"あの"メロディーで胸が熱くなるヒトが多いかもしれない。
 
 
♪On that train all graphite and glitter
♪Undersea by rail


Donald Fagen - I.G.Y. (What a Beautiful World) (HQ)

 

 何を隠そう、1980年代に僕がエア・チェック(今となっては死語ですな)でこれを初めて聴いた時、 それまで聴いたポップスなどと全然違う世界感に感激し、さしずめコルトレーンなど重いジャズばかり聴いていた大人が初めてReturn to foreverを聴いたときのような、異次元への扉が開く感覚が記憶に残っている。
 
その歌詞は僕には難解すぎて、当時はよく分からなかったが、そのセンスや音楽の構成はスゴいものだってことは、すぐに分かった。
 
 I.G.Y.とは、国際地球観測年(International Geophysical Year 1957~1958年)のこと。教科書的な解説はこちら。でも、歌詞の中には、I.G.Y.を直接表す表現が一切無い。シニカルな内容ということもあって、聴く者の知性感性がフルに試される曲である。

 いわゆるA.O.R.の中に位置づけられる曲だが、この曲を書き歌ったDonald Fagen (もしくはSteely Dan)を除いて、僕は他にA.O.R.を聴こうと思わなかった。この曲は、ジャンルを超越し、僕にとってOnly Oneの曲なのだ。

 こんなOnly Oneの存在の曲があると、今の僕のように、人間はときどき幸せになれる。

 

 

 

ゾンダで100キロ走ってみた

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ホイールとタイヤを交換してから、初の長距離を走ってきた。人によって長距離の定義は違うのだろうが、自分は100キロオーバーを長距離と表現している。多摩川サイクリングロード と鶴見川サイクリングロードを利用できる場所に居住しているのだが、今回は多摩川サイクリングロード経由で青梅まで走り、そこから武蔵五日市駅経由で拝島 から多摩川サイクリングロードを戻るというもの。

 多摩サイを走る方はご存じと思うが、管轄の市町村により走行ルールや舗装状態が異なっている。 そのなかでも、府中国立のあたりは、路面にワザと振動を生じさせるような厚い塗装の縞模様ゾーンが何箇所か作られていて、何も考えずにそこを通過すると、 かなりの振動が発生する。あれはヤメて欲しいと思いながら、いつも通過していたのだが、今回Campagnoloのホイール・ゾンダと、パナレーサーのタ イヤ・グラベルキングで、初めてそのゾーンを通過してみた。

 結論から先に言うと、突き上げがすごくマイルドになって、あれで体力を削られる度合いが確実に減った。普通に走っている状態で通過すると、やはり振動は大きいが、前のホイール&タイヤよりは、明らかに突き上げが柔らかくなっていた。振動 に備えて多少腰を浮かせると、非常に楽にあのゾーンをクリアできる。ホイールとタイヤ、どちらの貢献度が大きいのかは分からないが、体への負担は明らかに 軽い。

 青梅から武蔵五日市までは、標高差100メートルくらい、斜度は最大で8%程度の峠がある。これを超えるときも、おそらく前のホイールの時よりは楽だったように思う。上り坂に関して、少なくともデメリットは感じられない。

 なお、ゾンダでの走行距離が100キロを超え、おおむね慣らし段階は終わったようだ。前にラチェットの音はグリスアップで静かになったと書いたが、その音量は少し大きくなっている。ただ、爆音というほどではない。

 このほか、ブレーキの効きもよくなった。ただ、「前のホイールの効きが良くない」or「ゾンダの効きが良い」いずれが正解なのか、これ以外のホイールで走った経験がないため、僕には分からない。

 最後に、地味にメリットだと思っているのは、逆風や横風への

反応。前のホイールAXISは、スポークが丸断面だが、ゾンダは長方形の断面。そのためなのか、別の理由によるものかは分からないが、風の影響が多少小さく感じられる。

  ちなみに、ゾンダは10速や11速対応として販売されているが、シマノSORAの9速でも、全く問題なく換装できる。つまり、シマノSORA装着モデルと いうエントリーレベルのロードバイクでも、ゾンダのメリットを享受することはできるのだ。ゾンダに換えることを検討している方は、このことも考慮に入れた 上で悩んでいただきたい。

 まとめとして、僕自身のニーズに対しては、非常にマッチしたタイヤ&ホイールだったと結論づけて良いようだ。皆が皆、同じように感じるとは思わないが、固くないホイールを求める長距離走者向けには良い選択肢だろう。

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サックスとトランペットなど、マルチプレイヤーのこと

 演奏の場で僕と会ったことがある方なら、大抵はご存じのことと思うが、僕は複数の管楽器を演奏している。主に演奏するのはトランペットと、その持ち替え 楽器たるフリューゲルホーンだ。そして、サックスも吹く。ソプラノ、アルトとテナーを持っているが、普段吹くのはテナーサックス。演奏現場では、1曲のう ちでトランペットとサックスを持ち替えて演奏することもある。

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 なぜこんなことになっているかというと、それは僕がトランペットを始めた 経緯と大きく関わっている。そもそも、僕が好きな楽器は、テナーサックスである。Sonny Rollinsの名盤"Saxophone Colossus"で、朗々としたテナーサックスの調べに魅せられて、僕はジャズばかり聴くようになった。そこに、トランペットなぞ入り込む余地は無い。 今だもって、好きなジャズ・ミュージシャンを聞かれると、Dexter GordonとかSonny Stittなど、サックス奏者の名前を挙げている。

  時はそれから10と数年後、市役所が主催したジャズ演奏教室でアルトサックスを習っていた某同居人の様子を見ていて、自分でもテナーサックスを吹いてみたいと僕は一念発起した。普通なら、そのままテナーサックスへと突き進むところであるが、思わぬ回り道を余儀なくさせたのは、某同居人の一言。「自分と楽器 がかぶるのは、嫌だ」

 これを言われてしまうと、テナーサックスもアルトサックスも、とにかくサックスと名の付く楽器には手を出せない。いかに好きだとて、家庭の平和を犠牲するという対価は大きすぎる。さて、どうしよう . . .となった訳だ。

  僕が好きだったジャズ・ミュージシャンは、Sonny Rollinsを始め、サックス奏者が多いのだが、たまたまトランペット奏者Clifford Brownの演奏も好きだった。というわけで、サックスへの道を閉ざされ、消去法で楽器を選んだトランペット奏者が一人誕生したのである。1年間は、独学 でひたすら基礎練習を続け、2年目からジャズの演奏現場に少しずつ顔を出すようになった。しかし、サックスへの思いは断ち難く、地道に某同居人を説得し て、少しずつサックスも吹くようになり、今に至る。

 ところで、僕がこれまで出会ってきた方々には、サックスとトランペットは両立しないと思っている方が、結構な確率で見受けられた。でも、それって、なぜそう思うのだろう?

  例えば、金管楽器同士なら、トランペットとフリューゲルホーンやコルネットは、比較的容易に持ち替えができるため、両方吹く方は珍しくない。木管楽器同士 でも、クラリネット、サックスとフルートのうち2つ、もしくは全部を演奏できる方は、珍しくない。それなのに、金管木管の両方の場合には、驚かれるの だ。「トランペットとサックスと、よく両方演奏できますね」と驚かれた経験は、一度や二度じゃない。そのような、僕から見ると変な常識が形づくられた背景について考えてみた。

 サックスとトランペットを両立させることが出来なかった経験を持つ方がいるかと考えると、これは存在する。身近な例で言うと、僕のトランペットの師匠がその一人だ。サックスを鳴らしてみた後は、しばらくトランペットを鳴らせなくなったらしい。

  金管楽器への入り口の狭さも、原因の一つかもしれない。木管楽器は葦の板(リード)を息で振動させる構造であり、とりあえず音を出すだけなら、誰でもでき る。これに対し金管楽器は、自分の唇を息で振動させるのだが、どうやっても何度やっても鳴らすことの出来ないという方がいる。身近なところでも実例を見ている。

 また、日本人には二刀流を好まず、一つのワザに専念し極めてゆくことを良しとする発想が、多かれ少なかれ有る。だから、誰かが手当たり次第に色々な楽器に手を出すことに、なぜかしら「良くないこと」と感じてしまうのだろう。

 あと、吹奏楽出身者など技量を追及した経験のある方の場合、限りある練習時間のことを考えたなら、操作に親和性の高い木管同士もしくは金管同士の範囲で使う楽器を留めておくのがアタリマエみたいな心理が働いているのかもしれない。

  自分自身の話をすると、僕はだいぶ大人になってから管楽器を始めたので、自分がプロの演奏舞台に立つ姿など想像もしなかった。技量については、人様の前で 演奏するのに必要なレベルさえあれば、あとはオマケみたいなものだと思っている。もちろんオマケが多い方が良いが、別に僕がプロ並みにならねばという必要 性も感じていない。それよりは、やってみたいと思った楽器を、広く浅くやってみたい。演奏する機会を楽しむだけではなく、楽器そのものも楽しみたいのであ る。
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 だから僕は、いくつも楽器に手を出してみた。トランペットに続いて挑戦したのは、ドラム。これは1年半レッスンに通ったが、なかなか基礎編から脱却できず断 念。次にアップライトベース。これは今でも続いている。そしていよいよ、好きだったサックスに挑戦。今はテナーサックスとトランペットを、両方とも演奏現 場に持参することが多い。このほかにも、トランペットの持ち替え楽器としてコルネットとフリューゲルホーンを吹いているが、コルネットは使う機会がほとんど無いので、手放した。バルブトロンボーンは、吹くことは出来るのだが、トランペットと交互に吹くのは無理。これを一度吹くと、唇のなかでも、トランペッ トを吹くときに振動させる領域が痺れ、音を出せなくなる。フルートもやってみたが、これは結構難しい。しかしそれより難しかったのが、クラリネット。バス クラリネットの音色が好きで、これを演奏で使ってみたいのだが、指使いが難しく、当分は無理だろう。クロマチックハーモニカは、一発芸として使う程度だ が、その音色は結構好みだ。

 類は友を呼ぶという訳でもないだろうが、僕の周囲には、複数の楽器を演奏する方が、結構いる。プロの音楽家 でも、複数の楽器を演奏する方はいる。大御所クラスだと、T-SQUAREのサックス奏者だった本田雅人さん(サックス、トランペット、ピアノ、ギター、 ドラムなど)、Keith Jarrett(ピアノ、ソプラノサックス、パーカッション、リコーダーなど)やMarcus Miller(ベース、ギター、ドラム、バスクラリネットなど)といった名前がすぐ挙がるくらいだから、マルチプレーヤーは珍しくない。一つの楽器を極めるのは、当然良いことだと思うが、マルチにはマルチの良さと楽しさがある。

 サックスも吹いてみたいという喇叭(らっぱ)吹きや、トラ ンペットも吹いてみたいというサックス奏者、そんな皆さんに向けて、僕は「一刀流にこだわる必要は無い」と宣言しよう。やってみたいと思い、それを可能に できる経済環境や音楽環境があるならば、とりあえずやってみれば良いんじゃないかな。